経済成長をはかる尺度にGDPがあります。国内総生産。 GDPがプラスに転じ景気回復の兆しが見えてきた、といいます。私たちにその実感はありません。GDPは国内企業の付加価値を集計したものです。要は企業利益の集計です。企業利益が拡大したのは、リストラ効果の現れです。人減らしの効果です。地方では、大型店舗の盛況と引換えに、地元商店街には閑古鳥が鳴いています。儲けの薄い小企業は計算外、利益を大企業に集中すればGDPはプラスになります。小は細り、大は太る。大企業だけは史上最高の利益。景気回復は大本営発表です。
総務省統計局が発表した「日本の統計2003年」によれば、個人企業の一事業所あたり年間売上の推移を見ると、製造業者で平成2年のピーク時に1856万円のものが平成13年には984万円半減です。卸小売飲食店の平成2年に2292万円のものが平成13年は1635万円、サービス業の平成7年769万円のものが平成13年は634万円。軒並み減少です。そして平成18年をピークに日本の人口は減りつづけます。消費は減ります。つまり、国内の総売上は減りつづける、ということです。このなかでGDP、国内企業の付加価値を増やすにはどうしたらいいのでしょうか?
進められている構造改革は、サッチャー、レーガンがとった経済政策の踏襲です。サプライサイド・エコノミクス。どんな経済理論か。解説書にはこう書いています。@付加価値向上のために企業にインセンティブを与える必要がある。A福祉政策は勤労者の労働意欲を減退させる。B投資を拡大させるために貯蓄率を上げる必要がある。企業へのインセンティブとは減税と規制緩和です。日本産業の6割以上はお上の税制下に
あるといわれます。米国のそれは6%だそうです。公社公団特殊法人の株式会社化が進められています。民間企業が増えれば確かにGDPは増えます。福祉は切り捨てます。小さな政府を実現します。公務員を減らします。資本の自由化をします。民間投資を拡大させるためです。金融ビックバンです。欧米のことを見れば日本の明日も見えてきます。国の借金、国債残高700兆円はどうするか。税収が50兆円にも満たない財政事情のなかで国債を約束どおり償還することはできません。どうするつもりでしょう。そのミソは国債も地方債も債券であるということにありそうです。国債は有価証券。株券と同じくその価値は変動します。アメリカの格付け機関は日本の国債を紙屑同然に評価しました。日本経済がインフレになれば国債の価値は暴落します。価値は減るのです。国債を安値で買いたたき国の借金は解消です。本当は国債問題など存在しないのです。これをして誰も損をしない仕組み、と銀行の人は言います。これは本当でしょうか。国債は銀行が保有しています。インフレになり国債が暴落すれば銀行は債務超過に陥り、倒産します。そのため日銀はデフレ政策をしいています。今はインフレにはできません。銀行を国有化する手もあります。債務者が債権者を飲み込む。これなら心強い感じです。
それでもいつの日か日本経済はインフレに振れてきます。必ずそうなります。それがいつなのか。その日こそ日本経済に再び陽が昇るときだ。そう期待します。
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