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知れば安心 小さな企業の経営ガイド

まえがきにかえて
当社のお客さまの9割以上は年商1億円未満の個人企業や家族経営の小さな会社です。年商で3億円をこえる企業はありません。経理の代行業を始めて10年になります。お客さまからいろいろご質問を頂きます。お客さまが質問されるまでには、ご自身のなかで課題は煮つめれています。いきおい質問の内容は重たいものが多いものです。 このパンフは皆さまから受けたご質問と、私なりにお答えした内容をまとめたものです。

失われた10年といわれます。過去の清算にエネルギーを消費した時代でした。一部統計資料も引用しますが、小さなものにとっては大変な時代であったことが分かります。私のことでもなぜ経理の代行業なのかと言えば、会社の倒産を経験したからです。30代の始めに創業した設備機器の販売会社を創立10年目前で倒産させました。東京大阪にも出店し最盛期の売上は8億円、このまま売上を伸ばし株の店頭公開を目標に
頑張ろうなんて意気込んでいるうちにバブル崩壊。負債は億をこえていました。なぜ倒産したのか、あの時ああしておけば、そんな思いは何年たっても消えません。

思い返してみれば方向転換のチャンスはいく度もありました。

日銀が不動産投資の総量規制を発表しました。新聞もテレビも大騒ぎしていました。『不況がくるよ。もう売れないよ。』東京の義兄が言います。私のところはまだ売れていました。ピンとこない。日銀の総量規制の意味が分からない。始めの兆しは銀行です。半年ごとに借りていた賞与資金を貸さないという。なぜですか?売上はあるのに。そしてリース会社。リース契約を受付けてくれない。なぜですか?契約はとれているのに。契約はとれてもお金にならない。そして売れなくなった。政府はあと半年で景気はよくなると言った。あと半年あと半年と言いっづけた。私は信じて待った。大蔵大臣は銀行は一行たりとも潰さないと言った。そして銀行はばたばた潰れた。企業もばたばた潰れた。そして私のところも。大きな波にはかないません。あのとき義兄のいうことを聞いておけば。あのとき銀行が考えることを察知していたら。あのときリース会社の事情を知っていたら。そうゆう思いはつきません。

会計や税務は規則や法律を調べれば確かめようもあるけれど、景気や経済の流れはなかなかにつかみがたいものです。それでもことわざは教えています。風がふけばおけ屋が儲かる。景気や経済の動きは玉突きゲームのようなもので、ツークッション、スリークッション、あるいはフォークッションで必ず自分にも影響がおよぶ仕組みになっています。あらかじめどんな影響がくるかを知ることができれば、やりようも考えられます。

このパンフは、会計人というよりもかような経歴をもつ経営者として、私なりに考えることをご案内するものです。若い経営者の方の顔を思い浮かべながら書いてみました。なにかの参考になれば幸いです。

 

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